社名: 株式会社紅葉山葬儀社
設立:昭和36年(1961年)
役職:常務取締役 小森康平
住所:大阪府吹田市元町27-3
HP : https://momijiyama.jp
事業内容
葬儀の請負 / 葬儀事前相談 / 吹田市営葬儀取扱指定店 / 一般区域貨物自動車運送事業(霊柩) / 供物・供花販売 / 加盟団体 / 全日本葬祭業協同組合連合会加盟 / 摂葬祭業協同組合加盟 / if共済会加盟店
1. 昭和23年 地域密着型企業として葬祭事業の礎を築く。
2. 昭和36年 株式会社紅葉山葬儀社に組織変更。
3. 昭和48年 吹田市内本町に紅葉山会館完成 (現・別館)。
4. 昭和51年 経済産業大臣認可 全日本葬祭業協同組合連合会に加盟。
5. 平成3年 吹田市元町に本社ビル設立。
6. 平成11年 吹田市営葬儀取扱指定店。
7. 平成20年12月 本社ビル跡地に紅葉山会館新館設立。
8. 平成20年12月 会員制度導入、「 もみじの会」発足。
会社の誕生
紅葉山葬儀社は、明治から大正にかけて花屋とお葬儀のお手伝いの仕事から始まり、身内の宮相撲の力士「紅葉山」のその四股名を屋号としたことが創業期であると口承されています。そして今より11年前の平成19年に、私の父が創業者である株式会社花和が経営権を譲り受け、現在に至ります。
一般的には葬儀社が生花を購入する立場として、生花は『お葬儀の一要素』として価格的に抑えられがちであったりするのですが、弊社では生花店を経営母体とする強みを生かして、新鮮で華やかな生花のご用意をさせていただいております。
ご家族様のお気持ちを鮮やかな彩りとしてセレモニーに添えさせていただき、故人様をお送りするということだけではなく、遺されたご家族様が明日からの新たな生活に向けて一歩を始められる節目としても「人生において最期のお葬儀に携わる我々とって何が必要か。」を社員一人一人が常に考え、認識し、行動しています。
そして、その大切なひと時に従事する社員と、社員のご家族の「和」が弊社にとっての宝物です。
先ほど申し上げました、「最後に携わる我々にとって何が必要か」という問いには、私自身は、心をこめてお送りするお葬儀のお手伝いは、家族を大切に思う社員と会社であればこそ出来ることと、「和」の大切さを実感するのです。
現在、お葬儀のお手伝いという弊社の仕事は、働く場としては、時間的に不安定なところが避けられない宿命がございます。その点は現在、ローテーションやシフトで補ってはおりますが、言い換えれば、社員と家族の「団欒の時間を仕事に費やしてもらっていることがある」のだと申し上げれば、私の苦い気持ちがお伝えできるでしょうか。
私は、この点を改革していきたいと強く思い、少しずつですが改善策を進めています。これはおそらく業界としても新たな試みではないかと思います。家族という中心を大切にすることは、地域へつながり、そして社会の貢献へと広がりを持つと倫理で学んだことでありますし、私が今後ますます深めていきたいテーマです。
入会のきっかけが転機
ある日、弊社の駐車場を、弊社の車両が使っていない時間だけをしばらくの期間使わせて欲しいと、父の友人であった宮下美紀夫さんが弊社を訪れました。お仕事の工事車両の置き場を探しておられたということなのですが、穿った見方かもしれませんが、実は元から私の入会を狙っておられたのではないかもしれないと思う時があります。
私はそのころ、将来の話として葬儀社の責任を持つことを父から打診され、経営者の道を歩むか選択を求められ、うっすらとそれを受け入れるかを考えているところでした。
その状況に宮下さんが現れ、私を倫理へ導いたのでした。しかもそれは初対面だったのです。
驚きました。宮下さんは突然、君は経営者を目指すのなら勉強が必要だ、という話を始めたのです。初対面ですよ、しかも駐車場の話をしに来られたはずなのに…。私はその話に戸惑いつつ、経営者の勉強会というのは夕方から夜間の開催が多く、仕事柄、自分自身の時間も想定のできない環境なので興味はあっても参加は出来ないと返しました。
すると、夜ではなくて朝の勉強だと宮下さんは答えました。それが、私が倫理法人会の存在を知った瞬間です。そして私は、それなら行けます、と、この「みち」を選んだのでした。
その後、後継者倫理塾の一期生として学ばせていただく機会を頂戴しました。素晴らしい学びの場であり、考え方の根本を掘り返す経験でした。学びについてお話するなら、これだけでも大きなストーリーです。
しかし、改めて考えてみて、私にとっての最も大きな転機は、宮下さんが現れた日でした。一言で表現して、「ご縁」ですか。
転機となるような学びは?
後継者倫理塾での学びを通して父である社長が大切にしてきたものが何であるのかが分かりました。
父が創業以来大切にしてきたもの。それは「和」です。紅葉山葬儀社に関係する全ての人達が、うらみも、そねみも、争いもない、みち足りた喜びの包まれるような。そんな状態であり続けられるように父は常に意識していたのだと思います。
父は何度騙されても人を信じ続けてきました。しかし、その「信」が動いて「愛」となり、やがて「和」となることをその背中で私に教えてくれていたのです。その有難さに気付けたことが一番の学びであると考えています。
余談ですが、父の名は「和」を「信じる」と書いて「和信(かずのぶ)」と言います。これもまた神の演劇なのかも知れません。
倫理に入会してよかった?
①経営者としての心の勉強ができること。
②同じ志を持つ方々と倫友になれたこと。
③目指すべき道が分かったこと。
この3つが倫理に入って良かったことですね。
倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス
頭で考えずに、飛び込んでみてください。
一歩を踏み出す機会は得難い経験だと思います。そしてここでは、その時に相談に乗って力になってくれる、また背中を押してくれる「仲間」と呼べる人を見つけられます。
きっと、人生大きく変わると思います。
今後のビジョン
社員さんの満足度をもっと高めていきたいと考えています。環境面は比較的着手しやすい部分から始めているのですが、精神面の部分はほとんど手付かずの状態です。
まことの働きによる喜びを社員さんと共に分かち合えるように、これからも倫理の学びを続けていきたいと思います。
【取材 西澤裕輝彦/吹田市倫理法人会 広報委員】
【カメラマン 株式会社Photostudio S 杉谷昌彦/堺市北区倫理法人会】
生まれてきたかぎり我々には必ず死が訪れることになります。ついつい目を背けがちになる事柄なのですが、小森さんのお仕事の取材を通し、毎日を大切に過ごさないといけないのだと改めて思いました。そして、ご葬儀という究極のお別れの式をお手伝いされるお仕事をなさっている中では、言葉につくせない場面もあったのではないかと想像するのですが、しかし、インタビューのなかにありました『遺されたご家族様が明日からの新たな生活に向けて一歩を始められる節目としても「人生において最期のお葬儀に携わる我々とって何が必要か。」』という言葉に、ご葬儀は死を迎えた方だけではなく、新しい明日を迎えるご遺族のための大切なセレモニーであるのだと教えていただきました。毎日の生活を「当たり前のもの」ではなく大切に共有して、明朗 愛和 喜働を実践したいと思いました。
【小森康平 氏の所属単会 → 吹田市倫理法人会】
※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。